図書館からはじめるデジタルアーカイブ (日々の記録も大事大事)

flickrを使ったデジタルアーカイブについて、ワークショップの前にあれこれネタバレ…するのも、これもまた楽しいかと思いまして、続けていたりします。

The Library of Congress (米国議会図書館)やNew York Public Library(ニューヨーク公共図書館)といった、トップランナーでなくても、地域密着の図書館でも、flickrを使ったアーカイブには取り組んでいます。

まずは、flickrアカウントで、"public library"を検索してみると、なんと実に 971アカウントもあるのです。もちろん世界中から登録されているものですが…残念ながら日本の図書館は、ごくわずか。

そんな中でも僕のお気に入りの図書館は、ここ

 Lester Public Library

ここのflickrの使い方の特徴は、図書館での日常を記録しシェアしているところ。
様々なイベントや展示、朝の様子…など、いわゆる昔の写真のアーカイブではなく、今の図書館の出来事をアーカイブしている。実は、僕が図書館づくりの参考にしていることも少なからずあったりす。米国の読み聞かせ風景、クリスマスイベントの風景、館内の展示、チラシやポスターそのもの…などなど。キャッチアップしたいアイデアソースなのだ(アンチョコっぽく使ってます)。ぜひご覧下さい。

 Lester Public Library's photostream (flickr)

 こちらの使い方の特徴は、 Collection を上手に使っているところ。Set が写真のフォルダーとしての役割をするのに対して、Collection は Set のフォルダーといった感じ。これもflickrが写真を上手に組織化できる機能のひとつなのです。そして、こうした図書館の日常を拝見しているうちに、本当に行ってみたい図書館になっていきます。


「図書館からはじめるデジタルアーカイブ」 古い写真が無いからといってあきらめないでくださいね。図書館の日々の記録もまた大事大事。ちょっと振り返った時に、あぁあの頃はこんな風だったっけ…と、思い出せる場があることはとても大切な事なのです。

Lester Public Library > Collection > 2010



flickr豆知識】

flickrにアップロードした写真には、様々な属性情報が付加されています。
撮影日、flickrにアップロードした日から、デジタルカメラ自身が記録する Exif データ。使用したカメラ名、シャッタースピード、絞り、レンズ、ISOなどなど。また、さらにデジカメ自身がGPSを持っていた場合は、緯度経度までが記録されています。つまり、シャッターを押した時点でその写真そのものが「いつ・どこで撮影したか」を記憶しているのです。これってなんだかすごいですよね。GPSつきのデジカメを探すのは難しいかもしれませんが、GPS付きのケータイ電話のデジカメ機能にも同じ様に、撮影した写真に日付と場所が記録れていたりするんですよ。

例えば、こんな感じ



9月24〜25日の1泊2日、山中湖情報創造館で開催するCode4Lib JAPAN ワークショップ「図書館からはじめるデジタルアーカイブ」では、さらに使うと便利な機能などを大公開しちゃいます。たとえば…GPS機能のないデジカメで撮影した写真でも緯度経度を記録できる…とかね。

というわけで、参加者まだまだ募集中です。
この機会をぜひご利用ください。

 お申込はこちら > http://bit.ly/9DHODx

標高1,000m 初秋の山中湖でお会いしましょう。

by まるやまたかひ@山中湖